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ファッショントレンドで運動実施率に変化 (2/3ページ)

 この新たなトレンドは、日本市場の旧態依然とした悪しき背景をも浮き彫りにする。スポーツアパレルの日常的なカジュアル用途としての比率を、お隣の韓国や中国と比べると、日本の21%に対して中国は47%、韓国では53%というデータがある(NPD Japan Sports Trackerから)。流行という観点から見ると、中国や韓国では確実にアスレジャートレンドが浸透しつつあるといえるのかもしれない。さらに、これは単にアパレルだけのお話ではなく、スポーティーな行動マインドが日常に浸透しているか否かを表した実情、と考えることもできる。

 人は、スポーティーなスタイルになると体を動かしたくなる。運動しなきゃ、ということで、体を動かしやすい服を着よう、という考えとは全く逆である。“ジャージー”という言葉から多くの日本人が連想するのは、体操着、ださい、家の中では楽だが外に出るときには恥ずかしくて着れない、ということではないだろうか。日本人にとって、スポーツをすることが特別なこととして定着している実情を、日常的なファッション感覚からも推し量ることができる。

 日本は「体操着」感覚

 昨年は日本でもアスレジャーの言葉が聞こえるようになった。しかし、スポーツウエアに対する昭和の時代の体操着的なイメージは、平成生まれの若者の中にも少なからず残っている気がする。私が教えるある学生は、一緒に外部の人と会う機会に、「今日はジャージーでも構いませんか」とわざわざ聞いてくる。私から見るとスポーティーで学生らしい格好だと思うのだが、学生本人にはある種の罪悪感のようなものがあるらしい。ひょっとすると、この感覚が、日本人からスポーツ活動に積極的となる行動マインドを乖離(かいり)させているのではないか、と考えてしまう。

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