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セブンペイ、2段階認証知らず社長しどろもどろ 縦割り、セブン銀とも交流なし

 セブン-イレブンの導入したスマートフォン決済サービス「7pay(セブンペイ)」が、深刻な不正利用により、サービス開始からわずか4日目で新規利用者登録の停止に追い込まれた。コンビニエンスストア各社は「顧客の囲い込みと事業拡大につながる切り札になり得る」とスマホ決済に期待していた。だが、最大手によるずさんなセキュリティー対策が冷や水を浴びせた。

 「私自身は認識していない」

 セブンペイを運営するセブン・ペイの小林強社長は、東京都内で4日に開いた緊急記者会見で「2段階認証」についての質問にしどろもどろとなった。スマホ決済で一般化している安全対策を、トップが把握していない実態を露呈した。

 セブン-イレブン・ジャパン、セブン・ペイの親会社であるセブン&アイ・ホールディングスは、傘下にセブン銀行も展開する。だが、関係者は「セブン銀はセブン-イレブンとは独立した組織なので、現場の情報交流はほとんどない」と、グループの“縦割り”を指摘する。

 対応も後手に回った。2日に顧客から問い合わせを受けながら、3日に社内調査で不正利用を把握し、クレジットカードなどからの現金チャージ(入金)を一時停止。新規登録を停止したのは4日午後6時過ぎだった。ただ、セブンペイの取引は「既に入金した人の利便性」を理由に続いており、不正が今後も出ないとは言い切れない。

 一方、同じく1日に独自スマホ決済を始めたファミリーマートは、アクセス集中で登録の混乱はあったものの、2段階認証も導入済みで、「不正利用などは確認されていない」という。

 消費税増税対策の優遇措置を見据えたタイミングでの独自キャッシュレスの導入は、コンビニ業界が抱える人手不足対策の上でも重要だ。ある大手コンビニ関係者は「セブンは自社の電子マネーを優先していたためか、バーコード決済で出遅れていた。今回、スケジュール先行で導入を急いだあまり、業界全体の信頼を損ねた」と落胆する。(吉村英輝、日野稚子)

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