メーカー

第33回先端技術大賞授賞式 鷺宮製作所R&Dセンターの三屋氏ら表彰

 複合的視点で創造立国実現へ

 優れた研究成果を挙げた理工系学生や企業・研究機関などの若手研究者を表彰する、フジサンケイビジネスアイ主催の「第33回 独創性を拓(ひら)く 先端技術大賞」(後援・文部科学省、経済産業省、フジテレビジョン、ニッポン放送、産経新聞社)の授賞式が11日、高円宮妃久子さまをお迎えし、東京・元赤坂の明治記念館で開かれた。

 先端技術大賞は科学技術創造立国の実現に向け、最先端技術の研究に励む若者の独創性を育み、勉学・研究への意欲を高めて世界のひのき舞台で活躍する人材を創出するのが狙い。

 式典では、環境中で分解するイオン電解質を電源とする無線センサネットワークの研究に取り組んだ東京大学大学院の山田駿介さんに学生部門のグランプリに相当する「文部科学大臣賞」が、身の回りの微少振動を電力に変換する技術により、小規模自立電源の実用化を目指す研究開発で成果を上げた鷺宮製作所R&Dセンターなどには、社会人部門の最高賞「経済産業大臣賞」が、それぞれ贈られた。

 このほか、原子力災害後の環境放射線被曝(ひばく)リスクや断線を自己修復する電気配線・設計原理など6件の研究も顕彰。各賞受賞者に賞状と副賞の研究奨励金が贈られた。

 審査委員長を務めた日本工学アカデミー会長の阿部博之・東北大名誉教授は「特定の学問分野に当てはめることができない複合的な高水準の研究が数多くみられた。学生部門では、斬新な発想、ユニークな着想の研究、高度の内容の研究が目立った。社会人部門では、生活に関連している研究開発やエレクトロニクス、情報関連の技術が多くみられた」と講評した。

 その上で、「科学技術は未来への夢を与えてくれるだけでなく、持続可能な人類社会の実現にとって、その発展は必要不可欠だ。科学技術を志す、特に若い研究者の皆さんが世界を舞台にさらに活躍されることを祈念する」と述べた。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus