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レース活動からEV開発へ軸足 ボルボの「ポールスター」を知ってる? (1/3ページ)

木下隆之
木下隆之

 「ポールスターレーシング」はこれまで数々の栄光を手にしてきた。ボルボのモータースポーツ活動をワークスとして担ってきたことで、常勝集団を続けてきたのだ。日本ではまだメジャーではないが、スウェーデンはもちろんのこと、欧州ではたびたびその名を耳にする。近年では、WTCC世界ツーリングカー選手権王者の印象が深い。

 ただ、このところの活動は様変わりしている。レース参戦がメインではなく、EVやハイブリッドモデルの開発に軸足を移しているのだ。ボルボのレース部隊という油臭さを払拭し、次世代の先進的な戦略を担う。

 その端的な具象が、市販車のドライビングモードに組み込まれている「Polestar Engineered」だ。

 コンパクトSUVの「XC40」には、ドライバーが任意に、好みのドライビングモードが選択できるよう、いくつかの設定が可能だ。

 「Eco」は経済性を高めてくれる。燃費を節約するためにエンジン回転を下げる、スロットルの開度も控え目である。「OffRoad」はもちろん未舗装路踏破用だ。不要な変速を拒否するし、低回転域のトルクも強化される。「Individual」は、それらを任意に細かいアジャストが可能である。そして真打ちの「Polestar Engineered」は、かつてのポールスターのモータースポーツでの活躍から連想するように、いわばスポーツモードだ。

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