試乗スケッチ

外観や室内の質感アップ、でも走り味は… メルセデスの新型Bクラス (1/3ページ)

木下隆之
木下隆之

 ズングリムックリの、商用車的なイメージが強かったメルセデス・ベンツの「Bクラス」が、やや洗練されたように見えるのは僕だけだろうか。

 小型ミニバンは群雄割拠

 7年ぶりのフルモデルチェンジだというから、一般的なモデルサイクルである。僕の中のBクラスは没個性の象徴であり、街中でもあまり見かけることがなく(対象ではないから意識しないだけか…)、気がつけば7年もの月日が過ぎ去ったのかと、改めて時の流れの早さを突きつけられた思いがする。

 この7年間で、この手のコンパクトミニバン的なカテゴリーは群雄割拠、強烈な個性を主張するライバルがうごめいている。デザイン的にハジけたモデルも少なくなく、ただメルセデスのブランド力だけでは生き残れない。

 それでもBクラスには主張があった。コンパクトでありながらのスペースユーティリティの優位性が生命線だった。だがそれに割り切るがあまり、小さなミニバンを見ているような、天地に間延びしただけの印象が強く、メルセデスらしい高級感は薄く、力強さも感じない。商用車依然とした雰囲気であることによって、街に埋れてしまっていたというわけだ。それでも販売的に苦戦していただけではなかったのは、実用的な魅力が支持されていたからに他ならない。

 そんな僕の中では没個性のBクラスも、新型になって存在感が増したように思う。デザイン的にはロー&ワイド。最近のメルセデス顔は、グリルが薄めでかつ、ライトまわりは切長だから、イケメン度は増したように感じる。視覚的には先代よりはトールボーイ感が抑えられた。スポーティーなデザインになったのである。

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