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自動運転車、地域の「足」期待 25年めど 各地で実証実験本格化 (1/2ページ)

 過疎地などで公共交通機関の撤退が相次ぐ中、高齢者を含む地域住民の「足」を確保しようと、政府は自動運転による移動サービスの実用化を急いでいる。無人の自動運転が実現すれば、公共交通の担い手不足や空白地の解消につながるとの期待もある。技術開発や安全性、コストといった課題をクリアし、地域の移動手段確保の切り札となるか。政府は、2025年をめどに自動運転による無人移動サービスを全国展開する目標を掲げ、各地で実証実験を本格化させている。

 タブレットで予約

 「買い物に行くところで、ちょうどよかった」。山あいに約500人が暮らす茨城県常陸太田市の高倉地区。自宅を出た益子富美江さん(67)は路上で6人乗りの自動運転車を呼び止めると、笑顔で乗り込んだ。

 同地区で6~7月に行われた実証実験。バス停や地域交流センターを結ぶ往復1.8キロのルート上なら、運賃20円でどこでも乗降できる。運転手は同乗するが緊急時以外はシステムが操作。ドアのないゴルフカートタイプなので乗り降りもしやすいと好評だ。

 郵便局や商店に行くときに使っている農業の益子順子さん(67)は「家の前から乗れるし荷物も積める。とても便利」と満足げ。各戸に配布されたタブレット端末の操作で乗車予約ができ、他のお年寄りらも気軽に利用しているという。

 住民の半数超が65歳以上で、移動手段は車か徒歩という同地区。市の担当者は「バスやタクシーの代替手段として魅力的」と期待する。

 だが実際に導入するには、車体の購入やレンタル、維持管理などのコスト負担が不可欠。財政事情の厳しい過疎地の自治体には大きな壁になりかねないが、現時点で正確な負担額は見通せないという。

 担当者は「利用者のニーズや、導入にかかる費用を把握した上で検討したい」と語った。

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