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博悠会/レンゴー調査 建材関連調査、社長死去で継続困難

 ▼博悠会 医療法人の博悠会は7月26日、大阪地裁から民事再生開始の決定を受けた。

 「名取病院」(大阪市西淀川区)を中心に、介護老人保健施設やグループホームなどを運営。2006年には約9億円を投じて新病棟を建設するなどし、15年3月期には売上高26億1577万円を上げていた。

 しかし、設備投資の借入金負担が重く厳しい資金繰りが続き、11年3月に独立行政法人福祉医療機構の指導の下、企業再生支援機構に再生支援を申し入れ、金融機関の支援を受けつつ業績改善を図った。

 16年4月には名取博之元理事長の体調不良などで、横松秀明氏が理事長に就任。10億円に及ぶ医療機器への投資(リース)を行ったが、17年3月期は減収。設備負担が先行したことなどで赤字に陥り、18年3月期には債務超過に転落した。この間、過剰投資で創業一族からの信任を失い、18年2月に横松元理事長が大阪地裁から職務執行停止決定を受けるなど経営の混乱ぶりも露呈。その後、現理事長による新体制で、金融機関と私的整理を含めた再建の協議に入ったが、多額の債務が残る状況で合意には至らず、今回の措置となった。

 ▼レンゴー調査 レンゴー調査は7月5日、大阪地裁から破産開始決定を受けた。建材、木材、家具木工などの住宅関連産業の企業信用調査や信用情報を収集し、会員企業向けに提供していた。本社を置く大阪をはじめ、名古屋支社、九州支社を設置。東京都中央区にある関連会社のレンゴー調査とともに全国一円に調査網を広げ、1991年9月期には売上高約11億円を計上していた。

 しかし、バブル崩壊を境に需要が低迷。この間、デジタル化に後れを取り、2018年9月期の売上高は約1億5000万円にとどまった。そうした中、小嶋誠社長が他界し、事業継続が困難となった。また、関連のレンゴー調査も7月、東京地裁への破産申請を弁護士に一任した。

【会社概要】博悠会

 ▽所在地=大阪市西淀川区

 ▽設立=1995年6月

 ▽理事長=西原文現氏

 ▽負債額=27億6898万円

【会社概要】レンゴー調査

 ▽本社=大阪市西区

 ▽設立=1961年6月

 ▽資本金=2000万円

 ▽負債額=約6600万円

 〈チェックポイント〉

 博悠会は理事長交代が相次ぎ、経営権をめぐって訴訟に発展するなど経営不安が表面化した。こうしたなかで医療コンサルタントと称する人物も経営に関与。不透明な資金の流れも取り沙汰され、今年2月には関係者が逮捕された。経営混乱に乗じて付け入る隙を与えてしまった放漫経営型倒産の典型といえる。

 レンゴー調査は大阪と東京にそれぞれ法人を置く経営体制だったが、実質的な経営者の死去で2社ともに破産を決断した。後継者難に起因する倒産は1~7月累計で134件発生した。経営者の高齢化が進むなか、後継者の有無が信用度を測るバロメーターとさえなっている。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)

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