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軽減税率の混乱回避へ苦心 マックは持ち帰りと店内飲食の価格統一

 10月の消費税増税に伴う軽減税率の導入をめぐり、日本マクドナルドは10日、店内飲食と持ち帰りの税込み価格を統一し、約7割のメニューで税込み価格を据え置くと発表した。コンビニエンスストア大手もレシート表記を改め、買い物客が適用商品を区別できるようにする。分かりにくさが指摘される軽減税率。外食や流通各社は消費者への混乱を最小限に抑えようと工夫を凝らしている。

 マクドナルドはこれまで同様、税込み価格での表記を維持し、その上で持ち帰り(ドライブスルー含む)と店内飲食を統一することで分かりやすくする。税抜き価格(本体価格)の売上高ベースで値上げにならないよう引き上げ商品を選び、約7割のメニューで店内飲食は税抜き価格が実質値下げとなる。

 税込み価格が据え置かれるのは、看板メニュー「ビッグマック」や、セットメニューの「¥500バリューセット」など。一方で「ハンバーガー」や「マックフライポテトMサイズ」などは一律で10円値上げとする。

 全国約2900店舗のうち、フランチャイズ(FC)契約の約2000店舗でキャッシュレス決済によるポイント還元制度の参加を予定する。直営店約900店舗は対象外のため、ポイント還元は実施しない。

 コンビニ大手ではレシート表記を変更する。セブン-イレブン・ジャパンはこれまで税込みで表示していたレシートの商品価格について、たばこなど一部の商品を除いて税抜き価格表示に変更した上で税率ごとの合計価格と税額、税込み価格の総額を表示する。本体価格に税金が含まれる内税商品は価格の後に「込」の印をつける。

 軽減税率の適用商品には価格の前に「*」を付け、店頭の値札にも「*」を付ける。

 一方、ファミリーマートやローソンの2社は税込み表示を維持する。両社とも軽減税率が適用される商品の価格の横に「軽」のマークを付ける。イートインの場合、ファミマはレシートで「軽」の代わりに「イ」と表記し、ローソンは無印のまま10%の税込み価格を表示する。

 またコンビニ各社などが加盟する日本フランチャイズチェーン協会は、イートイン利用客にレジでの申告を促すポスターのデザインを決めた。コンビニは一部時間帯で混雑が激しいことに加え、持ち帰り客が大半のため、個別にイートイン利用の有無を尋ねず、自己申告とすることで現場の負担を軽減する。

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