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ナナセ、町工場の空きスペースを再生 地域住民との交流の場に

 町工場のブランディング支援などを手掛けるNANASE(ナナセ、埼玉県川口市)は、町工場の再生プロジェクトを始める。工場内の遊休化したスペースをシェア工場として来年春に再生。中小企業やものづくりに関心がある起業家、地域住民が活用できるようにし、ものづくりの世界を広く発信していく。

 第1弾は、機械加工を手掛ける池田精機(同)で展開する。半年にわたって、同社従業員や地域住民などが一緒になって、壁や柱、床を塗ったり、机や棚などの備品を一緒に作るイベントを月に1、2回のペースで実施する。第1回目となる柱、壁の色塗りイベントを28日に行う。参加費は大人3500円、子供(小学生以上)は1000円。

 また来年春の完成前でも随時、スペースを利用したい企業や団体にも有償で短期間貸し出し、使い勝手などを検証。必要な設備や備品づくりの参考にする。

 市南部を流れる荒川の河川敷の砂を材料とした鋳物が地場産業の川口市。市内で作られた鋳物は工作機械やフォークリフトの土台などに使われている。関連する機械メーカーや車両部品の工場も市内には数多く立地している。

 一方、東京都心まで電車で30分ほどで行けるため、ベッドタウンとしての開発が急速に進み、休廃業した工場跡には高層マンションが立ち並ぶ。年々、人口の流入が増え、騒音や振動などで住民と町工場との間での操業をめぐってのトラブルも少なくない。

 住民側が町工場の街という地域特性を十分に理解していないことが原因だが、NANASEの石田七瀬社長は「町工場も自分たちが作ってきた製品や技術が世の中の役に立っていることをこれまで伝えてこなかった面もある」と指摘。その上で「再生プロジェクトを通じて、一般の人にもものづくりへの理解と関心を持ってもらうことで、新たなコミュニティーの形成につなげたい」と話す。

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