金融

かんぽ・郵便を年内にも処分 金融庁、不適切販売で立ち入り検査

 金融庁は11日、大規模な保険の不適切販売が発覚したかんぽ生命保険と日本郵便に対し、保険業法に基づく立ち入り検査に入った。保険料を二重払いさせるなど、顧客に不利益をもたらすような販売が横行していた背景を解明し、ガバナンス(企業統治)上の問題点などを調べる。

 検査を踏まえ、問題が認められれば年内にも業務改善命令などの行政処分を出す。

 日本郵政によると、不適切な疑いのあるかんぽ生命の保険販売は過去5年で約18万3000件にのぼる。また、日本郵便がアフラック生命保険の委託を受けて販売するがん保険でも、約10万4000件の不利益契約があったことが判明している。

 不適切販売の一因には過剰なノルマやそれを支える人事評価制度があるとされるが、ノルマの厳しさだけで不適切行為がこれだけ大規模に広がったとは考えにくく、金融庁は現場の職員へのヒアリングやアンケート、メールの解析などを通して、事実関係を分析。その上で、経営陣からも聞き取り調査を行う。経営陣がいつの時点で不適切な行為を認識し、どのような対応を取ったかも追及する。

 この問題をめぐっては、外部有識者の弁護士3人で構成する特別調査委員会が原因究明に向けた調査を始めており、9月末に中間報告が公表される予定。また、日本郵政グループは約3000万件の全保険契約が顧客の意向に沿ったものだったかについても調査している。金融庁は同委員会の報告書なども参考に、全容解明を目指す。

 ■かんぽ生命の不適切販売問題の経緯

 ・6月24日

  かんぽ生命で顧客の不利益が疑われる乗り換え契約が発覚

 ・7月10日

  かんぽ生命の植平光彦社長と日本郵便の横山邦男社長が会見。不適切な契約を謝罪し、再発防止策を発表

 ・7月14日

  かんぽ生命と日本郵便が保険商品の販売を8月末まで自粛すると発表

 ・7月24日

  日本郵政グループが弁護士3人で構成する特別調査委員会を設置

 ・7月31日

  日本郵政の長門正貢社長らが会見。不適切な疑いがある約18万3000件の実態調査と、約3000万件の全契約の調査を実施し、9月末に中間報告すると表明

 ・8月8日

  金融庁と総務省が日本郵政に報告徴求命令

 ・8月30日

  日本郵政グループが10月からかんぽ生命商品の販売を段階的に再開すると発表

 ・9月11日

  金融庁とがかんぽ生命と日本郵便への立ち入り検査を開始

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