「さえぎるものはぶっ飛ばして、まとわりつくものかわして」－。
スキマスイッチのヒット曲『全力少年』のメロディーに乗って、少女が険しい岩山を一気に駆け上がる。息を切らせてやっとたどり着いた頂。緑の山々が連なる絶景を目の当たりにし、満足げな笑みを浮かべた。
この東京海上日動あんしん生命保険のＣＭは、「おもいっきり生きる人をもっと支えたい」と、７月リニューアルした医療保険のＰＲで制作された。雄大な自然と、女優や映画監督としても活躍する小川紗良さんの汗を流して走り続ける健康的な美しさが印象的だ。
ロケはタイで行われ、ラストの絶景は見晴らしの良いところを探した結果、タイで最初に登録された海洋国立公園であるカオ・サムローイ・ヨード国立公園で撮影された。
登山は小学生以来という小川さんだが、「おもいっきり文科系だったので」とはにかみながらも、果敢に炎天下の岩山へと挑む。１時間の登山の末、山頂の景色を目の当たりにした小川さんは「すごい！ ああ…すごーい」と思わず声を漏らした。
ドキュメンタリー作家でもある山中有監督の撮影は臨場感があり、「その場で起きていることをすごい撮ろうとしている」（小川さん）という。
撮影中は突然のスコールにも見舞われたが、臆せず撮影を続けた。小川さんは「つらいこと、大変なことがあっても全部役を作ることに生きてくる」と指摘する。「めちゃめちゃ不器用なので、不器用ながら一個一個ぶつかっていく」とも。
岩山という困難に真正面から挑む小川さんの姿が、医療保険で「全力人生」を支えたいというＣＭのメッセージとシンクロする。今回、『全力少年』のレコーディングにも挑戦した小川さんは、その透明感がある伸びやかな歌声でマルチな才能を披露した。
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