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あのシャンプーハットが50年ぶりに加えた機能 コンセプトは「水嫌い卒業」 (2/4ページ)

 「シャンプーハットは現存する商品のなかでは最も歴史が古い。日本では今でも年間100万人弱の子供が生まれており、少子化といっても安定的な市場がある。リニューアルに取り組む価値があると思った」(松浦社長)

 知っているけど使わない家庭が増えていた

 しかし、ここ数年は、商品の存在を知っていながらあえて使わない家庭も増え始めている。ピップがシャンプーハットの商品認知率を調査したところ、2017年の認知率は75%、使用経験率は23%だった。抽出条件は異なるものの、2010年の認知率は90%、使用経験率は28%。スコアが徐々に減少していることがわかる。

 ※2010年は20~50代既婚、0~8歳の子供がいる男女9699人、2017年は20~40代既婚、7カ月~3歳の子供の母親2745人に調査。

 これらのデータ収集に役立ったのが、マーケティングを商品開発に活用する取り組みだ。ピップの親会社であるフジモトHDでも、昨年から「消費者起点のマーケティングカンパニーを目指す」という方針を掲げている。

 オリジナル商品も仲介商品もゴールは同じ

 ピップにはシャンプーハットやピップエレキバンなどの自社商品があるとはいえ、主軸は取引先の商品を小売店に仲介する卸売業だ。そんななか、なぜ消費者を意識したマーケティング手法を導入したのだろうか。松浦社長はこう語る。

 「弊社のオリジナル商品も、卸売業者として仲介した商品も、最終到達点は同じ。店頭やインターネットを通して消費者に届く。商品を単品で販売するべきか、カテゴリーとして届けるべきか、どのようなアプローチが響くのかをわれわれが考えなければ、購買にはつながらず、消費者に喜んでいただけない。そのため、卸売りとして扱う商品にもデータを活用したマーケティングの手法を取り入れるという高度な挑戦に踏み切った」(松浦社長)

 同社では現在、自社製品と他社製品の垣根を越えて店頭で商品を展開し、小売店の売り上げに貢献する提案を進めている。例えばシャンプーハットの場合は、卸売りの商品として扱っている他社開発のタオルやシャンプーと組み合わせているそうだ。メーカーにはできない、卸売業社ならではの提案である。

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