メーカー

あのシャンプーハットが50年ぶりに加えた機能 コンセプトは「水嫌い卒業」 (3/4ページ)

 給湯室にマネキンを持ち込んで実験を繰り返した

 リニューアル担当者、商品開発事業本部の相良裕子氏が発売50周年に向けたシャンプーハットの改良を任されたのは、2017年11月のことだった。50周年となる2019年まで、約1年。当初は子供が遊べるようシャンプーハットから音や光が出るなど、現行品に装飾を加える方向で進めていたが、値段が3~4倍に上がってしまう。当時販売されていたシャンプーハットの定価は550円。3倍となれば1700円近くなる。そこで2017年12月に調査を行い、シャンプーハットを使用しない家庭に理由を聞いた。

 すると浮かび上がったのは、「早く水に慣れさせたい」という親心。子育て関連のサイトには「泣いて嫌がったとしても、水嫌いにならないように頭からお湯をかけるべき」という意見も出ていた。

 そこで相良氏が考案したのが、「水嫌いを卒業する」というコンセプトだ。ハット部分の幅を調整するなど、さまざまな形状を試し、最終的に「シャンプーハットに穴を開ける」という奇策にたどり着いた。穴の位置やサイズを調整して作った試作品は、約200枚。自宅に持ち帰ってわが子にかぶせ、社内ではマネキンの目元にカメラを設置して、最適な形状を研究した。時には会社の給湯室を占領し、水浸しにしたこともあるという。

 1年の開発期間を経て、2019年春には保育園でモニター調査を行った。約8割が「気に入った」と回答。「穴から水が落ちているのを子供が楽しそうに見ていた」「子供が気に入っているので返したくない」など、商品を高く評価するコメントが多数寄せられた。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus