オークローンマーケティング・マーケティング本部本部長 稲垣みずほさんに聞く
--担当する寝具ブランド「トゥルースリーパー」のマットレスが累計販売600万枚を超えた
「布団とベッドの両方に使えることと、腰痛とか眠りが浅いとか、睡眠にまつわる個別の悩みを解決したいというニーズに焦点を当てて発信したことが人気につながった。品質についても、どうやったら体にかかる圧が分散されるかの微調整に執着して商品開発した」
--責任担当者として取り組んだことは
「このブランドは展開するテレビ通販番組『ショップジャパン』の中でもロングセラーで、顧客満足度がいつも90%以上だが、全体としては2番目か3番目のカテゴリーで売上高が100億円を超えたところで伸び悩んでいた。寝具全体の市場は倍以上あるのに、マットレスだけを中心に売っていくブランドでいいのかという疑問もあり、眠りの悩みを解決するブランドとして、枕をもう一つの主役にしようと開発に着手した」
--開発に当たって組織体制を変えた
「開発部門と販売部門を一緒にし、共に工場に行ったり現地で話し合いをしたりした。テレビ通販では商品の良さがビジュアルで伝わることが必要だが、そういう販売側の心理が開発部門に理解されると、いろんなアイデアが出るようになった。販売部門も開発部門のこだわりを理解できたので、取引先とも交渉しながら開発を側面支援したり、最初からいいものができた。昨年のシリーズの売上高は約300億円になった」