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大遊協国際交流が留学生社会見学会

 大阪府のパチンコホール組合である大阪府遊技業協同組合(大遊協、理事長・平川容志氏)を母体とする公益財団法人大遊協国際交流・援助・研究協会(理事長・上浦文雄氏)は10月4日、外国人留学生を対象とした社会見学会を開催した。

 日本の技術や文化を学ぶ機会を留学生に提供するこのイベントは財団設立当初より毎年開催されており、当日は同財団が奨学金を支給する奨学生やその友人ら9カ国・地域の留学生38人が参加した。

 同財団は、国際交流の促進と国際都市大阪の発展に寄与することを目的に大阪府下で居住している留学生への奨学金支援を主事業に、犯罪・事故被害防止の啓発活動や、日本に対する理解を深める社会見学会の開催など、各種行事を展開。財団設立と同時にスタートした奨学金事業は28年目を迎え、これまでの受給者数は実人数400人、延べ876人(25カ国・地域、39大学)にのぼる。

 当日は、午前9時に大阪市天王寺区の上本町バスセンターを出発し、神戸市東灘区にある菊正宗酒造記念館へ。同記念館は、国指定の重要有形民俗文化財「灘の酒造り道具」を展示する唯一の施設であり、丹波杜氏(とうじ)秘伝の「生もと造り」を現在に伝えるなか、酒造工程の説明を聞いたり、搾りたての新酒を試飲するなど、日本の伝統的な酒づくりの歴史を体感した。

 次に、約100店舗の商店が軒を連ねる兵庫県明石市の「魚の棚商店街」を訪問。明石海峡で捕れた新鮮な魚介が集まる明石の台所を散策し、市内にある蛸老亭で「神戸煮込みステーキとたこ釜会席」の昼食を堪能した。

 午後からは、世界最長のつり橋・明石海峡大橋を見学。明石海峡大橋は、神戸市と淡路島の約4キロメートルを結ぶ大つり橋で、今回は神戸市側にある舞子海上プロムナードを訪れた。

 同施設には、海面からの高さ約47メートル、陸地から約150メートル、明石海峡へ突出した延長約317メートルの回遊式遊歩道がある。1995年1月17日に阪神・淡路大震災が発生し、地殻変動により地盤が1メートルずれたことで橋の全長が自然に1メートル伸び1991メートルとなったが、建設中の地震発生にも耐え、工事継続に何ら問題がなかったことなど、日本が誇る架橋技術について学んだ。

 移動する車中では、同財団が協賛し、大阪府警察本部が作成したDVD「女性のための防犯~あなた自身を守るために~」の上映や、防犯クイズ大会などを実施。参加者は終日、見学時間や移動時間を通じて日本への理解と交流を深めた。

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