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町工場の火を絶やすな 葛飾区の9社が初のオープンファクトリー (2/2ページ)

SankeiBiz編集部
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 同じく金型製作で、ハンドルを手動で回しながら切削加工していく機械を使った「フライス加工」に取り組んだ神奈川県海老名市の団体職員、関陽子さん(52)は「(機械の)動きの方向が体感できた」と振り返り、「普段、完成品しかみていないが、こういう工程があって完成しているということをみると、(製品が)違ってみえるようになる」とほほ笑んだ。

 親子で参加した東京都世田谷区の会社員、小野正晴さん(32)は、つくった金型に生分解性プラスチックを流し込んで成形したカップを手に取り、「金型製作から成形まで普通できないことを体験でき、面白かった。大量生産品では感じられない愛着を感じる」と手元をみつめた。

海外移転、事業承継問題で減少の一途

 日本のモノづくりを支えてきた町工場は近年、製造業の海外移転が進んでいることや、後継者不足などで事業承継がうまくいっていないことなどで減少を続けている。東京都23区内で3番目の町工場の集積地である葛飾区も例外ではない。

 同区の町工場はピークの1979年に8153あったが、2014年時点で2131まで減った。

 ミヨシの杉山代表取締役は「製造業に魅力を感じていない若者も多い」と残念がる。そのうえで「今、葛飾区内にある小さな工場は、様々な困難を乗り越え、ニッチだが、高い技術を持っている工場ばかり。今回のような機会を通して、たくさんの人にモノづくりの楽しさや、モノの価値を再発見してもらいたい」と力を込めた。

 今回のオープンファクトリーに参加したのは、坪川製箱所、ミヨシのほか「立花製作所」「長坂染革」「山崎精工」「海鴻社」「アズ池田」「新越精機」「モールドメーカー・カミジョー」の9社。

 今後も継続するかについて、ミヨシの杉山代表取締役は「参加企業の意見を聞いて決める」とするが、今回取材した限りでは、参加者の満足度は大きいようにみえた。

 日本のモノづくりの火を絶やさないようにするには、今回のような地道な取り組みが重要な意味を持つのは間違いない。

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