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「独身の日」でも大活躍 “アマゾンとは真逆”のアリババが急成長したワケ (2/3ページ)

 アリババがNo.1企業になる日

 一方、アマゾンのモデルが機能するには、優れたインフラが必要だ。アメリカや日本のような成熟市場では、すでにセブン-イレブンのような強力なプレーヤーが、全国規模ですばらしい品ぞろえを提供している。そうした市場でアリババが近い将来大きな存在感を発揮するのは難しいだろう。

 ただ長期的には、そうした市場でもアリババが活躍する余地はあるかもしれない。アリババの拠点である中国には、世界最大の消費市場であると同時に世界最大の製造拠点である、というユニークな特徴がある。そのなかでアリババの構築したスマート・エコシステムは進化を続けている。いずれそこから新たな競争優位性が生まれ、アリババがアメリカや日本市場で活躍する機会も広がるかもしれない。

 具体的な例を一つ挙げよう。ここ3年、中国ではオンラインとオフラインの小売市場の統合が大きなトレンドとなっている。まだブレークスルーには至っていないが、両者の統合は消費者にとって非常に大きな魅力があり、顧客価値は増大する。

 このまま両者の統合が進めば、5年後には革新的なビジネスモデルが生まれているはずだ。それはスマート・エコシステムの産物であり、これまでなかったような競争優位性があるはずだ。この分野において、アリババは間違いなくナンバーワン企業になる。

 日本が参考にすべき中国のAI活用

 ――中国は2017年に「次世代人工知能技術発展計画」を発表するなど、国をあげてAIの開発に取り組んでいる。自動運転、音声認識、医療、スマートシティの4つが重点分野とされ、アリババはスマートシティ分野のリード企業に選定された。日本の参考になる事例もありそうだ。

 【ミン・ゾン】AIは経済・社会のあらゆる側面に応用できるテクノロジーだ。都市の運営にAIを応用すれば非常に大きな効果がある。都市にも頭脳が必要なのだ。たとえば世界中の大都市では交通渋滞が頭痛の種になっているが、信号機をオンライン化し、AIでサポートすれば、青信号や赤信号のタイミングが最適化されて渋滞は緩和される。すべての車に走るべきルートをAIが知らせることもできる。

 アリババが先行してAIを活用した都市交通管理システム「シティブレイン」を導入した杭州市では、すでに目に見える成果があがっている。武漢など他の都市への展開も始まっている。杭州市ではスマート・ガバメントの実現も目標に掲げている。身分証明書や医療保険証の発行など、政府のサービスはすべてワンストップで完了するようになり、そのすべてをAIがサポートする。

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