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店頭価格を外貨で表示 NTTコム新サービスで 

 NTTコミュニケーションズは12日、シンガポールのフィンテック関連企業と協業し、常に変動する外国為替レートを1日間固定して提供する日本初のサービスを11月下旬から始めると発表した。飲食店や小売店などが導入すれば、訪日外国人観光客の支払いの際に外貨での価格表示が可能になる。為替レートを気にせず、安心して買い物や飲食ができるようにして、店舗での売り上げ拡大につなげたい考えだ。

 NTTコムはドルや人民元など22通貨でサービスを開始する。

 訪日客が日本の店舗でクレジットカードを使って支払う場合、適用される為替はカード会社の決済時のレートになるため、最終的に自国通貨でいくら支払うかは購入時には分からない。新サービスは1日間だけ固定される為替レートを店舗に提示。店舗は顧客が慣れ親しんだ通貨での支払額を示すことができ、顧客は不安を感じずに買い物ができるようになる。

 NTTコムが協業するシンガポールの「M-DAQ」は為替取引シェアの高い複数の大手銀行との取引や人工知能(AI)分析などを通じ、一定期間の為替レート保証を行っている。新サービスではNTTコムがM-DAQの外為レートの情報を店舗に提示し、店舗側がM-DAQと情報に基づいた外為取引を行う仕組みだ。

 飲食店や小売店以外にも電子商取引(EC)サイトや旅行代理店、電子マネーなど幅広い企業の活用を見込む。

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