リーダーの視点 鶴田東洋彦が聞く

藍澤証券・藍澤卓弥社長 「超リテール」で限界超えを目指す

 藍澤証券・藍澤卓弥社長に聞く(1)

 2018年7月に創業100周年を迎えた藍澤証券は、19年度から3カ年の中期経営計画「Design Next100~証券会社の、その先へ~」を策定した。目指すビジョンは、金融商品の提供を通じて希望を届ける「Hope Courier(希望の宅配人)」であり、証券業務だけでなく多彩なソリューションサービスで顧客の課題を解決し信頼される「超リテール証券」だ。藍澤卓弥社長は「顧客本位の姿勢を貫き、資産形成に必要な取り組みに集中する」と語り、次の100年を担う第1走者として走り出した。

 垣根越え化学変化

 --新たなスタートを切った

 「次の100年を刻んでいく上で必要なのは顧客本位。キーワードとして欠かせない上、その必要性も高まっている。スピードは速く、変化も大きい時代なので何を決めてもすぐに陳腐化する。しかし何年たっても、お客さまの人生に寄り添う姿勢は変わらない」

 「『より多くの人に証券投資を通じ、より豊かな生活を提供する』という経営理念の下、顧客の資産形成を手伝う。安心、充実した人生を歩んでほしいから、必要なときに必要とされるコンビニのような証券会社でありたい。そのために顧客の求めるものを理解し、必要なソリューションを提供する。これこそが超リテール証券といえる」

 --その一環としてクロスボーダーソリューションを掲げる

 「直訳すると『国境を越える』だが、いろいろな意味を込めた。県境や業態を越えるほか、常識や限界という垣根も越える。地域を越えるという意味で注力しているのは地域金融機関との連携だ。9月には福邦銀行(福井県)と包括的業務提携を結んだ。地域金融機関では6番目だ。金融機関との連携自体は証券会社も必要性を感じているし、連携していないわけではないが、現実問題として残念ながら成果を上げていないといえる」

 「そうした中、われわれが成果を出しているのはクロスボーダーソリューションに注力し、業界固有の常識などを超えてきたからだ。われわれの規模だと『垣根を越えないと明日はない』という危機感から業態や地域を越えて連携し、互いが持つノウハウやネットワークを活用してきた。証券の直接金融を銀行ビジネスに生かしたいし、銀行が持つ素晴らしい人材と地域での信頼というアセット(財産)を活用したい。化学変化を起こす材料であり、新しい価値をつくれる」

 大学連携うまく機能

 --大学との連携に取り組む理由は

 「端的にいうと信頼度・認知度の向上だ。地域の潜在顧客に知ってもらうための入り口になる。加えて、地域における知の蓄積拠点との連携はビジネスに生きる。例えば静岡大学や近畿大学が育成に注力する大学発ベンチャーを、われわれの顧客とつなぐことができる。また優秀な人材を輩出している大学なので、われわれが提供する『クロスボーダー型インターンシップ(地元と他地域という複数エリアでの就業体験)』が力を発揮し、学生の採用につながっている。大学連携の狙いの一つでもあり、うまく機能している」

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus