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香港、デモで財政赤字危機 今年度の損失はGDPの2ポイント相当

 香港の陳茂波(ポール・チャン)財政官は2日、来年3月末までの会計年度の財政収支が2004年以来の赤字に陥るとの見通しを示した。混乱に伴う損失は域内総生産(GDP)成長率の2ポイントに相当するとも指摘した。

 陳財政官は立法会(議会)で、財政赤字が見込まれる理由として景気低迷や税収と土地売却収入の減少、発表済みの景気対策を挙げた。香港経済は19年に1.3%のマイナス成長となる見通しだとも述べた。

 同財政官は「香港経済は極めて困難な局面にある」と説明。「経済を元の状態に戻すには異なるセクターが結束して暴力を止める必要がある。そうすれば社会秩序は回復し、市民が通常の生活に戻り、企業は通常営業を再開することができる。冷静な対話に向けた余地も生まれる」と語った。

 香港では抗議デモの影響で観光客が激減し、消費が低迷している。11月下旬発表のデータによると、中国本土からの香港訪問者数は10月に45.9%減と、記録上で最大の前年割れとなった。長期化する抗議デモは特に小売りに深刻な打撃を与えている。書き入れ時の休暇シーズンを含む今後数カ月間、小売業各社は来年に入っても商売を続けるか、店舗の賃借契約が切れた時点で店じまいをするかの厳しい選択を迫られる公算が大きくなっている。

 ING銀行のエコノミスト、アイリス・パン氏(香港在勤)は、「消費が引き続き弱い場合、小売業で店舗閉鎖の波が広がる確率が70%ある」と指摘する。特に影響が大きいのはケータリング会社だとして、「この休暇シーズン中に売り上げが回復しない場合、多くのケータリング会社が事業を閉鎖する可能性は非常に高い」と同氏は話した。(ブルームバーグ Eric Lam、Natalie Lung)

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