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米年末商戦、寒い実店舗 ブラックフライデーはネットが主役 (1/2ページ)

 米年末商戦に異変が起きている。商戦の開始を告げるブラックフライデー(今年は11月29日)といえば、目当ての商品を狙った買い物客が店舗に殺到する光景が米国の風物詩となっていた。しかし、今年は訪れる買い物客が通常の休日と変わらないショッピングモールなども散見され、さしずめ「冷めた金曜日」となった。その背景にあるのが米小売市場を席巻するインターネット通販で、今年の年末商戦もネット通販が“主役”となりそうだ。

 開店前の列見られず

 教師のベッキー・ストリックランドさん(50)は、10代の娘にブラックフライデーの騒々しさを体験させたいと、サウスカロライナ州からニューヨーク・マンハッタンのメーシーズ百貨店前、ヘラルド・スクエアにやってきた。だが各店舗に期待していたような慌ただしい光景はなく、「お買い得品を手に入れるワクワク感はない」と嘆く。

 シカゴのマーシャルズではブラックフライデーに駐車場が半分しか埋まらなかった。同地を訪れたマンデー・ハインズさん(30)は多くの米国民の消費動向を象徴している。ブラックフライデーを必要不可欠というよりも伝統的なイベントと捉え、実店舗では贈り物を2~3個購入し、年末の買い物の大半はネット通販で済ませる予定だ。

 米コンサルタント会社、アクセンチュアで全世界の小売業界向けサービスを担当するシニア・マネジング・ディレクターのジル・スタンディッシュ氏は「過去に比べると上品な年末商戦だ。かつての大盛況ぶりや、人でごった返したり早起きして開店前から列をつくるような光景は見られない」と指摘する。

 米中西部や西部を真冬並みの寒波が襲ったこともあったが、ショッピングモールなどを運営する不動産サービス大手、ジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)によると、今年のブラックフライデーに客足が減少した店舗が4割に上ったという。

 一方、ネット販売は絶好調だ。電子商取引(EC)の年末商戦開始日は感謝祭翌週の月曜日で、「サイバーマンデー」と呼ばれるが、今年はブラックフライデーのEC売り上げも伸びた。調査会社アドビ・アナリティクスは1日、ブラックフライデーのオンライン販売が74億ドル(約8117億円)と過去最高を更新したと発表した。この数字は2018年のサイバーマンデーの取り扱い額(79億ドル)に次ぐもので、米国の1日のオンライン販売額としても過去2番目となる。調査はオンライン小売業者上位100社のうち80社を対象にしている。

 小売り企業は二極化

 スマートフォンやタブレット端末といったモバイル端末の普及拡大に伴い、サイバーマンデーを待たずにブラックフライデーからオンラインで購入する傾向が一段と強まっている。アドビによると、11月29日のスマホ経由の売上高は、29億ドルと過去最高を記録したという。

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