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米年末商戦、寒い実店舗 ブラックフライデーはネットが主役 (2/2ページ)

 もっとも、今でも感謝祭明けに家族で実店舗での買い物を好む消費者も少なくない。国際ショッピングセンター評議会(ICSC)は、今年のブラックフライデーに実店舗を訪れた買い物客の数が前年比約6%増加したと胸を張る。ただ、感謝祭明けの週末の全容は小売りチェーン各社が来年、四半期決算を発表するまで分からない。

 アドビの数字は、今年の年末商戦の消費額の2割が感謝祭の日からサイバーマンデーにかけて支出されるとの見通しを示唆している。デジタルサービス会社、セールスフォースも同様の予測を示す。サイバーマンデーの販売額は、過去最高だった18年比19%増と予想する。

 ここ数年、年末商戦の売り上げの伸びは堅調に推移している。小売業者はブラックフライデー当日の売り上げがふるわなくてもその前後で埋め合わせ、今や買い物客は年末セールの初めから終わりまで値引きを期待する。このため、チェーン店舗は互いに他社に一歩先んじようと年末セールの開始日を前倒しており、ブラックフライデーとして知られた年末商戦の開始日がなくなる可能性もある。

 今でもブラックフライデーは米国民にとって大きな意味を持つと指摘する専門家もいる。しかし、ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ジェニファー・バルタシュス氏は「ブラックフライデーの捉え方が全体的に変化している。20~30代の人たちは狙いを定めて、事前にネットで調べた商品を数個だけ購入するイベントとして活用している。上の世代が若い時にもっと見て回って買い込んでいたのとは大きく異なる」と説明する。

 ブラックフライデーは小売り企業の二極化も映し出す。ネット通販大手アマゾン・コムや直販のデジタルブランドとの競争が激しくなる中、米経済成長と賃金上昇の恩恵を誰もが受けているわけではないからだ。全米小売連盟(NRF)のマシュー・シェイ会長も「マクロ経済の状況が堅調だというだけで、あらゆる業種のすべての企業が平均を上回るパフォーマンスになると保証されるわけではない。勝ち組と負け組は存在する」と断言している。(ブルームバーグ Leslie Patton、Hailey Waller)

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