話題・その他

経団連の中西会長 賃上げ維持を明言

 経団連は9日、会長・副会長会議を開き、令和2年春闘で賃上げを維持する一方、職務や成果に応じて重点配分するよう経営側に求める指針の骨子案を議論した。議論を反映した「経営労働政策特別委員会(経労委)報告」を来年1月に公表する。

 中西宏明会長は同日の定例会見で、「この20年は景気低迷である意味、賃金上昇は押さえられていた」とした上で、こうした状況を是正するためにも「賃金上昇のモメンタム(勢い)については明確に出していきたい」と述べ、賞与を含めた賃上げ維持の方向性について明言した。

 一方で、人工知能(AI)などデジタル化対応に向けて、「既存の新卒一括採用や年功で昇進させるシステム1本ではグローバル競争の中ではうまくいかない」と指摘し、既存の日本型雇用制度の見直しに踏み込む方針を示した。

 また、「働き手のエンゲージメント(やる気)を高めるための制度改革、教育、働く環境をどう整備するかに取り組みたい」とし、働き方改革や労働環境の見直しについて労使の議論が必要だとの認識を示した。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus