日本の議論

「データ集積次の飛躍」「消費者不安払拭を」 巨大IT企業の情報収集は (3/3ページ)

 【記者の目】カーナビでも警鐘

 インターネット上で検索やメールを無料で提供する見返りに、集めた個人情報を使い巨額の広告料を稼ぐビジネスモデルへの視線が一段と厳しくなっている。

 公正取引委員会のアンケートによると、個人情報の収集、利用、管理などについて「懸念がある」と答えた割合は75.8%。その理由について、データの情報流出、不要な広告やメールが届くことを挙げている。

 だが、懸念する利用者のほとんどが「なんとなく」ではないだろうか。公取委のアンケートでも、サービスで「不利益を受けたと感じたことはない」と答えたのは66.8%で、次いで「分からない」が18.2%となっている。

 カーナビでは、行動履歴の取り扱いなどが個人情報保護の観点から懸念されたが、議論や対応を経て問題が収束した前例もある。便利なサービスへの不安がカーナビ同様に杞憂(きゆう)で終わるような制度設計を望む。(飯田耕司)

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