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「サンタさん、お手紙読めないの?」 貧困家庭の子に欲しい物を 茨城のNPOが寄付募る

 生活が苦しい家庭の子供たちにクリスマスプレゼントを届けている茨城県龍ケ崎市のNPO法人が、贈り物を充実させるための資金をインターネットの「クラウドファンディング(CF)」で募り、寄付額が目標の100万円に達した。資金集めを始めたきっかけは、ある女の子が漏らした一言だった。「サンタさんってお手紙が読めないの?」-。

 CFを実施した「未来の子どもネットワーク」は平成12年に発足し、子供たちの学習支援などを行ってきた。昨年のクリスマスには、市民から提供された食料品やおもちゃなどを市の就学支援対象者186人にプレゼントした。

 代表の笠井広子さんには心を痛めていることがあった。

 数年前のクリスマスの直後の出来事だ。子供食堂にやってきた小学4年生の女の子がこう言った。「サンタさんってお手紙が読めないの?」。笠井さんが「どうしてそう思うの」と聞くと、女の子は答えた。

 「手紙でお願いしたのと違うプレゼントが枕元にあったの。サンタさんはお手紙が読めないんじゃないかな」

 欲しかったのは大きなクマのぬいぐるみ。ところがもらったプレゼントは靴下やパンツだった。

 女の子は続けた。

 「しかもね、プレゼントを毎年くれるわけじゃないのよ」

 目を覚ますと枕元にお願いしたプレゼントがある-。そんなクリスマスの朝は全ての子供にとって当たり前というわけではない。笠井さんは「欲しいクリスマスプレゼントを子供たちに届けたい。大人には、こんな子供たちがいることを知ってほしい」と考え、CFを行うことを決めた。

 目標額は達成したが、プレゼントをさらに充実させたり、今後の支援活動に充てたりするため、18日まで寄付を受け付ける。

 笠井さんには忘れられない光景がある。

 2年前の冬、子供たちを連れてつくば市でプロバスケットボールチーム「茨城ロボッツ」の試合を観戦し、霞ケ浦総合公園(土浦市)のイルミネーションを見に行った。みんな大満足だったが、送り届けた子供たちの家には電灯すらついていなかった。

 とぼとぼと家に帰る子供たちの姿を思い出すたび、笠井さんは思いを新たにする。

 「せめて、クリスマスの日だけでも子供たちに笑顔になってほしい」(篠崎理)

 ◇

 CFはウェブサイト「CAMPFIRE」で実施している。1口5千円で、クレジットカード払いやコンビニエンスストアでの現金払いも可。電話での問い合わせは、平日の正午から午後4時まで、未来の子どもネットワーク(0297・62・8932)で受け付ける。

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