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エンワールド・ジャパン 入社後の充実したサポートが強み

 エンワールド・ジャパン社長 ヴィジェイ・ディオールさんに聞く

 --人材紹介を手掛けている。採用市場の現状は

 「今年は多くのビジネスリーダーが経済減速を予測しており、自動車など一部の分野では既にその状況に直面している。企業は人材の採用に関して、より保守的になり、採用に影響する投資を遅らせている」

 --どのような分野や職種でグローバルな人材が求められているのか

 「日本ではサービスとハイテクの分野で引き続き人材需要が増加し、従来のローテクの製造分野で需要が減少するだろう。ヘルスケア領域でのニーズは依然として高く、洗練された生産能力と日本の高い最先端の医療技術分野の需要は今後も継続するとみている。高度なITの専門スキルの需要も高く、金融、消費財、工業など日本の伝統的な産業とその分野に影響を与え、その結果、採用も変化していくだろう」

 --企業における採用の変化と転職希望者への影響は

 「従業員のエンゲージメント(会社への愛着心)、リテンション(離職率低減)に影響するさまざまな人事テクノロジーの導入を試みる傾向が一層強まる。世界では転職希望者が柔軟な労働環境を好むため、プロジェクトベースで働くフリーランスのスペシャリストが増えると予測されるが、日本は転職希望者側にリスク回避の文化が根強く、企業側も能力の高い人材には正社員をオファーし、人材を囲い込む傾向が当面続くかもしれない」

 --自社の優位性や目指すべき将来像

 「他の人材紹介会社が、候補者の就業までをゴールとすることに対し、当社では『enabling success(入社後活躍)』を使命とし、新しい会社で活躍できるためのサポートを充実させていることが強みだ。『グローバル人材の人材紹介会社と言えば、エンワールド』と誰もが思う会社を目指す」

【プロフィル】ヴィジェイ・ディオール

 2004年、エンワールドの前身であるウォールストリートアソシエイツで人材紹介のキャリアをスタート。一時、同社を離れ、英国の多国籍人材紹介会社の日本拠点を設立した経験も。17年にエンワールドに復帰し、社長就任。カナダ出身。

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