話題・その他

政府の中小支援策周知 「経済産業省 新型コロナウイルス感染症関連」で検索を

 新型コロナウイルス感染拡大による消費の落ち込みなどで資金繰りが悪化している中小・ベンチャー企業に対し、中小企業庁は、支援策をわかりやすく伝えようと交流サイト(SNS)を活用して周知の徹底をはかっている。支援策に関する情報を最後まで届けるという意味から、「『奇跡のラストワンマイル』運動」と呼ばれ、SNSで拡散している。官民でこの“苦境”を乗り越えようと団結する機運が高まっている。

 この運動は、経済産業省が中小企業向けの支援策をまとめた資料の表紙の写真と、詳細が載っているホームページのアドレスをSNS「フェイスブック」でシェアすることにより、中小・ベンチャー企業の経営者に支援策の内容を理解してもらおうとするもの。中小企業問題に関心があった財務省の小林剛也公文書監理室長による書き込みから始まり、少なくとも数千件規模でシェアされている。

 ラストワンマイルとは、通信業界や物流業界で業者側の末端拠点から利用者にものやサービスを届けるための最後の区間を意味する言葉。リーマンショックや東日本大震災の後にも、政府や政府系金融機関、自治体などが次々と中小企業支援策を打ち出していたが、中企庁には、その情報が「肝心の中小・ベンチャー企業のもとに届いていないのでは」(総務課の茂木高志総括課長補佐)との思いがあった。

 もちろん、経産省や中企庁、政府系金融機関などのホームページにはそれぞれの支援策が紹介されているが、「サイトのどこに載っているのかを探すだけで一苦労だ」と感じている中小・ベンチャーのの関係者は少なくないようだ。そこで、中企庁が注目したのがフェイスブックだった。茂木氏は、「ベンチャー企業はもちろん、町工場の経営者でもフェイスブックなどの会員制交流サイトを多用して情報発信している。企業経営者の目線で発信してもらいたい」と考えた。

 「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」と題した資料はA4判で約40ページ。資金繰りや設備投資に限らず、これまでなら他省庁の支援策のため扱ってこなかった雇用調整助成金の特例措置や休校による保護者への支援、消費税の納期限延長なども紹介している。

 「外出先でスマートフォンにアドレスを入力するのは難しい」と考え、資料の各ページに2次元バーコード(QRコード)を掲載。手持ちのスマホで読み取ると自動的に、より詳しい支援策の内容が表示できるようにした。

 この資料をフェイスブック上で入手した東京都内のベンチャー企業の女性経営者は「こんなにわかりやすい資料は今まで見たことがない」と話す。中企庁の茂木氏は、「まずはこの資料を手がかりに活用していただきたい」と話している。資料はほぼ毎日更新されており、最新版は検索サイトから「経済産業省 新型コロナウイルス感染症関連」で取り出せる。(松村信仁)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus