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レナウン、社長・会長再任否決 中国親会社が反対 業績悪化の中、意見対立か

 アパレル大手のレナウンが26日に開催した定時株主総会で、神保佳幸社長と北畑稔会長を取締役に再任する議案が否決された。同社に約53%を出資する中国繊維大手、山東如意科技集団が反対したため。株主総会で経営トップの続投が否決されるのは極めて異例。これを受け、後任の社長に毛利憲司取締役上席執行役員が同日付で就任した。

 レナウンは総会の結果を受けて取締役会を開催し、神保氏と北畑氏の辞任を決定。神保氏は相談役となった。社外を含む取締役10人のうち、両氏を除く8人は再任された。

 両氏はレナウンの生え抜きで、神保氏は取締役上席執行役員などを経て、2019年5月から社長を務めていた。一方、北畑氏は09年5月に社長となり、神保氏と交代するまで約10年間にわたり社長を務めた。この間、10年5月には山東如意との資本提携を主導した。

 レナウンは山東如意の出資を受け入れた後、40以上あったブランドを半数以下にするなどの改革を断行。業績は一時持ち直した。ただ、19年12月期は売上高の半分以上を占める百貨店販売が落ち込んでいることに加えて、暖冬や消費税増税の影響もあり、2期連続となる67億円の連結最終赤字を計上した。

 レナウンによると、山東如意は両氏の続投反対の理由について「業績が厳しい中、新体制で経営に臨むため」としている。引き続き、レナウンをサポートする旨の説明もあったという。

 しかし、レナウンの業績悪化は山東如意の別の子会社で、香港に拠点を置く恒成国際発展から売掛金53億円を回収できず、多額の貸倒引当金を積んだためでもある。売掛金を受け取れない場合は山東如意が肩代わりすることになっているが、資金繰りに窮した同社は社債償還を優先。支払う意思は示しているものの、いまだに実行されていない。神保氏は3月2日の決算説明会で、「当社には山東如意から取締役も入っており、一致団結して(回収に)当たっている」と話していた。

 山東如意は両氏の続投反対と売掛金問題は無関係と説明しているというが、売掛金に関する意見対立があった可能性を指摘する向きもある。

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【プロフィル】毛利憲司氏

 もうり・けんじ 慶大卒。1984年、レナウン入社。2015年から取締役上席執行役員。59歳。東京都出身。

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