金融

中国公募リート3兆ドル期待 インフラで実験開始 個人投資家に好機

 中国で不動産市場へのエクスポージャーを確保するには、少なくとも小口投資家にとって長らく住宅の購入が唯一の手段だった。

 それが公募不動産投資信託(REIT)の登場で大きく変わりそうだ。中国は4月後半にREITを試験的に始め、当初は幹線道路や空港などインフラ事業への投資に焦点を絞っている。米金融大手ゴールドマン・サックスは、これがうまくいけば、従来型の不動産にも対象が広がる可能性があり、いずれかの時点で最大3兆ドル(約328兆円)まで膨らむと試算している。その市場に参加することが可能になる。

 アジア太平洋不動産協会のシグリド・ジアルチタ最高経営責任者(CEO)は、不動産の一部を保有して安定した賃貸収入を得る形のREITに、本土では大半の個人投資家の手が届かなかったと説明。「中国の小口投資家にはこのような投資機会はほとんどなかった。REITは株式に比べて変動が小さいが、配当増や資産の値上がりから成長が得られる」と話す。

 中国では2008年からREIT市場の創設に向けた議論が続いていたが、実現することはなかった。この20年間に住宅価格が大幅上昇しており、値上がりに拍車を掛けるとの懸念があった。

 インフラに絞ったREITは中国経済の立て直しにも寄与しそうだ。幹線道路や橋などの公共事業への資本調達を促すことで地方政府が抱える債務負担を軽減する。

 招商証券の投資銀行部門マネジングディレクター、左飛氏は「REITを通じたインフラ投資の強化で経済成長を促し、地方政府が直面する債務リスクを抑えることが可能だ」と語った。(ブルームバーグ Charlie Zhu、Emma Dong)

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