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ホンダにサイバー攻撃 ウイルスで社内ネット障害、工場一時停止

 ホンダは9日、外部からのサイバー攻撃で社内ネットワークにウイルスが拡散、世界的に障害が発生したと明らかにした。日本時間8日午前からの障害で社内メールなどが使用不能になったほか、自動車やバイクの生産、出荷にも影響が出た。原因が特定されたことで順次復旧しているが米国、トルコ、インド、ブラジルの工場の一部は9日夕も停止している。

 広報担当者は、セキュリティーの観点からウイルスの種類など詳細の説明は控えるとしつつ、「外部への情報流出は起きていない。生産などの事業継続に支障はない」と語った。流入経路は調査を続けている。

 ホンダによると、8日午前9時以降、社内のファイルサーバーにアクセスできなくなったり、メールが送受信できなくなったりした。工場では出荷前の完成車を検査するシステムに影響が生じ、出荷を一時停止。午前11時ごろから社内システムの利用を制限し、原因究明を進めていた。

 国内工場は検査システムが8日中に復旧し正常化している。本社や間接部門は新型コロナウイルス感染防止対策で在宅勤務が推奨されており、システムが一時使えなくなったことで多くは有給休暇にしたという。

 ホンダは平成29年、当時世界で多発した「ランサムウエア」(身代金要求型ウイルス)によるサイバー攻撃を国内外の工場が受けた。

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