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太陽光、中国企業に淘汰の波 パネル価格下落や新型コロナで事業停止

 太陽光発電の基幹部品であるシリコンウエハーや太陽電池などの値下がりが続いていることを背景に、中国の関連メーカーに淘汰(とうた)の波が押し寄せようとしている。

 太陽光パネル部品の価格は年明け以降、約20%下落した。需要見通しが不透明な中で大手メーカーは増産計画を維持しており、この先も価格の下落傾向は続くとみられる。

 価格下落の要因の一つは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、現場の働き手を確保できず世界中で太陽光パネルの設置プロジェクトを進められなくなっていることだ。経済の悪化で新規プロジェクトへの投資を手控える動きも広がっていることも追い打ちをかけた。ブルームバーグの調べでは、世界の太陽光発電設備容量の今年の増加分は、感染拡大前との比較で19%の減少が見込まれる。

 こうした中、中国の太陽光パネル大手、隆基緑能科技や通威は市場シェアを維持するため、この2カ月間で数回にわたり価格を引き下げている。ブルームバーグのまとめによると、今年に入ってからの価格の下落率はウエハーと太陽電池が20%以上、パネルは約10%だ。

 太陽光発電コストは過去10年で大幅に低下し、世界各地で石炭発電よりも安価になった。世界のパネル部品の供給網は中国に集中しており、こうしたコスト低下は、中国の生産力の増強に支えられている。ウエハー原料のインゴット生産からパネル組み立てまでの全工程で、中国は世界の設備容量の73%以上を供給している。

 一方で部品価格の低下は業界内の再編につながる可能性がある。大和証券キャピタル・マーケッツ香港のアナリスト、デニス・イップ氏は「隆基緑能科技はウエハー価格が20%下落した後にもまだ15%以上の利益率を確保していた。価格がさらに5~10%下落すればほとんどの小規模企業が大手に吸収されるだろう」と指摘する。

 価格の下落に苦しみながらも、太陽光発電部品のトップ企業は今年初頭、大規模な生産拡大を発表した。通威は太陽電池生産能力で既に世界最大だが、これを2倍にする計画。同業大手の協●集成科技股分有限公司(GCLシステム・インテグレーション・テクノロジー、●=晶の三つの日を金に)は、世界需要の2分の1を満たせる世界最大のパネル製造工場の建設を計画している。(ブルームバーグ Dan Murtaugh、Feifei Shen)

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