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バス混雑把握アプリ開発へ指針 国交省、感染防止に今冬にも導入

 国土交通省は新型コロナウイルスの感染防止のため、路線バスの混雑状況をリアルタイムで把握できるスマートフォンアプリ開発のためのガイドライン(指針)を作成する方針を固めた。7月中に有識者や事業者で構成する会議を開催し、今秋頃までに技術的な課題などを指針にまとめる。指針を基に全国のバス会社が、新型コロナの再流行が警戒される今冬にもアプリを導入することになりそうだ。

 バスの混雑状況を把握するアプリを使うと、「次のバスは混んでいて感染が心配だ。次のバスまで待とう」というように社会的距離を取るための判断が容易になる。国内では導入事例はないが、カナダのバス会社が事業計画のために導入している例はあるという。一方、電車の混雑状況を把握できるアプリは、JR東日本が既に提供している。

 国交省の有識者会議では、バス会社によって混雑率と混雑状況の表現が異ならないように、混雑率に基づく混雑状況の表現をどう統一するかや、車内の混雑状況を把握するためのカメラやセンサーといった機器を使った場合の乗客のプライバシー保護の在り方といった課題を整理する。7月から議論を始め、秋頃までには指針として取りまとめる方針だ。

 国交省は2020年度第2次補正予算で地域公共交通の新型コロナ感染拡大防止対策として138億円を計上しており、全国のバス事業者がアプリを導入する費用の半分をこの予算で補助する考えだ。

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