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婚礼業界サバイバル突入 オンライン披露宴、ビンゴもリモートで (1/2ページ)

 新型コロナウイルスの感染拡大で中止、延期が続出している結婚式。遠方から人を集め、コロナ下で開くべきか悩む人は多く、式・披露宴を諦めるカップルはさらに増えそうだ。婚礼事業者はオンライン化などの新サービスで客のつなぎ留めに躍起で、業界は未曽有の“サバイバル時代”に突入しつつある。(田村慶子)

 関連業界の倒産相次ぐ

 業界団体の公益社団法人日本ブライダル文化振興協会(東京)は、今年1~12月に中止もしくは延期となった結婚式が約21万組と推計する。経済損失は平年の市場規模(1・4兆円)の半分ほどに当たる7400億円に及ぶとみられる。

 東京商工リサーチが調査した9月3日時点の新型コロナ関連倒産453社のうち結婚式場運営会社は5社にとどまるが、周辺産業に目を向けると打撃はより広範囲に及んでいる。

 レストラン船を運航するルミナスクルーズ(神戸市)や宿泊業のロイヤルオークリゾート(大津市)は式場に含まれていないが、婚礼サービスで人気を博し、それぞれ西日本、滋賀県で初のコロナ関連倒産となった。婚礼貸衣装業を営むラビアンローゼ(浜松市)は子会社で式場運営のウインクル(同)とともに民事再生法の適用を申請。他にもウエディングドレスの企画・製造を手がける企業の倒産が続いている。

 東京商工リサーチの新田善彦氏は「取引先への支払いや従業員給与が遅延していると噂されている企業もある」として、婚礼業界でさらに倒産が続く可能性を指摘。安心、安全に式・披露宴ができなければ市場の回復は難しく、「強いて言えば式ができない代わりに記念写真の需要は高まる」と分析する。

 参加6人で39万円プランも

 こうした中、ホテルや婚礼を専門に手がけるゲストハウスは対応に必死だ。なかでも比較的注目されているのが少人数ウエディング。近年、披露宴1件当たりの出席者数は平均60~70人で、ごく近しい間柄の人だけを招く傾向や少子化などを背景に減少していたが、新型コロナに伴う「3密」回避のため、さらに減少傾向が加速している。

 ホテルニューオータニ大阪(大阪市)では4~7月、挙式・披露宴の相談に来館したカップルのうち、30人以下での実施を望む割合が48%と半数近くに上り、昨年同期の32%から大幅に増えた。このため同ホテルは6月、家族や親しい友人だけの挙式・披露宴向けに、参加者6人で39万円のプランを発売。「少しでも安心できる形を提案し、実績につなげたい」(広報担当者)と意気込む。

 ただ、人数が減れば当然、1件当たりの単価も下がる。そこで開催規模を変えずに「3密」を避けるアイデアとして出ているのが、時間帯を分けた「2部制ウエディング」だ。たとえば午前は親族、午後は友人・同僚と分けたり、別日程で開いたりすることで1回当たりの人数を抑える。結婚式場運営のテイクアンドギヴ・ニーズ(東京)など、貸し切り型のゲストハウスを中心に提案が強化されている。

 自宅からビンゴ参加

 一方、展示会や会議で取り組みが先行するオンライン化も増えてきた。婚礼以外に一般の宴会を多く手がけ、機材やノウハウを有するホテルでの導入が目立つ。

 プリンスホテルは複数の都市にグループ展開する利点を生かし、会場をオンラインでつなぐリモート挙式・披露宴を9月に投入。同様のプランは他のホテルチェーン大手も商品化を急いでいる。

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