金融

長崎に「十八親和銀行」誕生 2行合併、地銀再編へ試金石

 ふくおかフィナンシャルグループ(FG)傘下で、長崎県が地盤の十八銀行(長崎市)と親和銀行(同県佐世保市)が1日合併し、「十八親和銀行」が誕生した。菅義偉首相は地域経済の活性化に向けて地方銀行の再編も選択肢と主張しており、地銀の合併・統合が今後広がるかどうかの試金石となる。

 長崎市内の本店で記念式典を開催。その後記者会見した森拓二郎初代頭取は「地域との絆をベースに、未来を共に創っていきたい」と述べ、取引先企業と協力し地域経済に貢献する考えを示した。

 人口減少と日銀のマイナス金利政策の長期化で地銀をめぐる経営環境は悪化を続けている。十八親和銀はシステム統合や支店の再編といった課題に加え、新型コロナウイルスの感染拡大でインバウンド(訪日外国人)消費が落ち込む中での厳しい船出となる。

 新銀行の長崎県内での貸出金シェアは約7割に上る。隣接店舗の統合で大幅な費用削減が期待できるが、県内での新たな資金需要の掘り起こしは望みが薄く、経営陣は持続可能なビジネスモデルの構築を急ぐ。

 森頭取は今後の事業展開として、新型コロナで苦境にある観光プロジェクトへの支援や離島振興などを推進する方針を示した。

 十八親和銀の預金残高は約4兆8000億円となり、九州の地銀では福岡銀行、西日本シティ銀行に次ぐ3位へ浮上する。

 ふくおかFGと十八銀の経営統合は2016年2月に基本合意したが、独占禁止法に基づく公正取引委員会の審査が難航。他の金融機関に1000億円規模の貸出債権を譲渡することで、18年8月に統合が承認された。

 これがきっかけとなり、地銀再編の促進に向け合併の制限を緩和する特例法が成立した。

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