地域で光る・デジタルで変わる中小企業

(PR)成長とともに現れる「壁」をICTで突き破る  クラウド型財務会計システムで“自立”経営を実現 孫の手(群馬県)

 群馬県太田市のリハビリ型デイサービス施設「デイホーム孫の手・おおた」は、ちょっとユニークな高齢者施設だ。利用者がくつろぐ施設の部屋のレイアウトにはさまざまな趣向が凝らされている。

 リハビリルームは、ハワイアン装飾を施されたトロピカルな雰囲気。カラオケルームはウェスタンアメリカン風だ。利用者がくつろぐ部屋はブリキのバスや古びた炊飯器や菓子箱、看板などが飾られた昔懐かしい昭和レトロ風な部屋や昭和のスナック風の部屋、こたつを置いた和室、山小屋のロッジ風の部屋もある。利用者はそれぞれお気に入りの部屋でテレビや会話を楽しんでいる。

「部屋に入ったら、『わあ、ここは、こんな感じなんだ!』って思えるでしょう。目から入った刺激が心を動かして、脳に刺激を与える。『ちょっと遊びに行ってこよう』という気持ちになってもらえます。“介護のテーマパーク”というか、そんな建物づくりを心掛けているんです」と施設を運営する株式会社孫の手の浦野幸子社長は語る。

 リハビリ型デイサービスは、理学療法士や作業療法士が要介護者や脳疾患などで障害認定を受けている患者に機能訓練や身体機能の改善を支援するサービスだ。孫の手では、「おおた」を含め群馬県を中心に9カ所のリハビリ型デイサービス施設のほか、訪問看護ステーション3か所、ショートステイ、サービス付き高齢者住宅などを運営しており、「おおた」はその中でも最も新しい施設だという。

「運動して汗をかいたり、笑ったり、怒ったり、泣いたりしながら、人の五感をちゃんと使ってもらえるように」(浦野社長)。こだわりのレイアウトにはそんな思いが込められているという。

「転んではいけない。何かあってはいけないと縛りつけても利用者は楽しくありません。抑制しないで体を動かし、感情を表に出すことで、機能の回復につながります。大事にすることと健康にするということはある意味、逆行しています」と浦野社長は、リスクを鑑みながら要介護者たちの機能改善、自立支援に取り組む。確かに通所する利用者の表情はみな生き生きとしていた。

地域のニーズに応える形で事業が拡大

 仙台の病院で理学療法士として働いていた浦野社長は、結婚を機に群馬に。結婚から数年を経て、訪問看護ステーションに配置された訪問のリハビリの事業を2001年に起業した。「当時、訪問看護はあっても、訪問リハビリはなかった」と振り返る。旧笠懸町(現みどり市)の自宅の一角に事務所を設け、看護師を雇用。雇用した看護師の管理のもと、経営者の浦野社長が訪問リハビリのサービスを提供するという事業スタイルだった。

 当時から地域のニーズは高く、周辺市町村からも依頼が寄せられた。「病院を退院して通院するといっても、患者さんはなかなか通院できません。また、一定の期間が過ぎると、治療も打ち切りになります。その間、何のリハビリも受けなければ、機能はどんどん落ちていく。訪問リハビリは利用者にとって健康でいるための重要なサービスです」。

 自宅を訪問し、1時間ほどストレッチや筋力訓練、歩行訓練、日常生活動作の指導をしたりする。車で1日9件を回り、会社に戻るのが夜遅くになることもあった。介護保険制度がスタートしたタイミングでの起業も大きな追い風となった。高まる地域でのニーズに対応するため人員を増強。2年が経過したころには職員の数は20人に増えた。

 一方で、利用者からはこんな声も聞かれた。「自宅にいてもつまらない…」。そこで2003年、リハビリを受けられるデイサービス施設を太田市内に最初に開所。需要にこたえる形で施設の数が増え、今に至っている。利用者の数は介護保険の申請件数ベースで2000件近くになり、スタッフは約270人に上っている。

管理システムを一気に更新 業務の改善につなげる

 拠点となる施設が分散化し、社員の数が増える中、大きな課題となってきたのが、会計・経理の事務対応だった。

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(提供 株式会社リコージャパン)

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