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出荷量10カ月連続プラス 塩ビ需要 感染防止で急増 

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、硬質塩化ビニール板の需要が急増している。飛(ひ)沫(まつ)感染を防ぐ対策として、間仕切り板を設置するオフィスや店舗が増えており、出荷量は昨年3月から10カ月連続で前年同月を上回る。休みを返上して工場を稼働させるなど、生産する企業は対応に追われている。

 塩化ビニールは、アクリルやポリカーボネートといった、類似の透明素材の中でも価格が安いのが特長だ。コロナ禍においては、高濃度アルコールで拭いても白くなるといった変質を起こしにくいため、需要が強まっている。昨年3月から販売が伸び始め、昨年10月には前年同月比85%増を記録。業界団体の日本プラスチック板協会の担当者は「普段はこれほど伸びる素材ではない」と驚く。「生産能力は十分」で、一時のマスクのように品薄になることはないとしている。

 ただ今後感染拡大が収まってくれば、不要になって廃棄される事態も想定される。塩化ビニールなどの化学素材は、焼却によってダイオキシンの発生が心配される。環境省などが作成した資料では、野焼きや小型の焼却炉ではなく、清掃工場などで適切に廃棄すれば、ダイオキシン濃度は抑えられるとしている。

 出荷の高まりを受け、同協会ではリサイクル計画の前倒しを検討する。現在は燃やして発電用の燃料とする例が多いが、今後は分解して異なる製品の素材に使うなどのリサイクル方法を増やす方針だ。

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