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上司の連絡「時間外」やめて テレワーク、つながらない権利に注目

 緊急事態宣言で在宅勤務が増える中、夜間や休日など勤務時間外に会社からのメールや電話での連絡に応じなくてよい「つながらない権利」に注目が集まっている。テレワークの導入が進み、仕事と私生活の時間が曖昧になりがちなためだ。厚生労働省の検討会が昨年末にまとめた報告書は、企業ごとに労使によるルール作りを促しており、今後対応が進みそうだ。

 この権利は私生活を守るため、緊急時を除き勤務時間以外はメールなどを遮断することを認める。フランスやイタリアでは法律の規制がある。

 日本国内でも、長時間労働抑制の観点から就業規則で連絡を禁止したり、長期休暇中に社用のメールが届かないようにしたりする企業がある。人材サービス会社パソナグループは、原則として午後8時半になるとテレワークでもパソコンの電源が自動的にオフになるシステムを導入している。

 東京・霞が関の中央省庁に勤める30代の男性国家公務員は、1月の緊急事態宣言で週の半分が在宅勤務となった。片道約1時間の通勤は無くなったが、職場からの連絡に頭を悩ませる。他省庁や上司らからの問い合わせが回ってくるといい、「以前は拘束時間こそ長かったが、緊急事態以外に退庁後の電話はほぼなかった。今は食事中にも連絡が来るので気が休まらない」とこぼす。

 民間企業の社員からも会社の携帯電話やパソコンを持ち帰れるようになり、連絡が増えたとの声が上がる。自動車部品メーカーの20代男性社員は「就業規則で禁止しても守らない管理職がいる。何度も電話されると正直しんどい」とため息をつく。

 昨年、有識者検討会がつながらない権利に関する報告書をまとめた神戸市の調査では、勤務時間外に緊急性のない電話やメールへの対応を週に1回以上迫られている正社員は、上司からの連絡の場合は14.9%、同僚からの連絡で13.5%に上った。

 長時間労働の懸念は働き方の問題に詳しい弁護士からも上がる。日本労働弁護団はオンライン集会を開催。竹村和也事務局次長は「監視ソフトを導入するなど、プライバシーを守らない企業もある。つながらない権利の立法化も検討すべきだ」と指摘した。

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