登板

東京都心の大型建築の経験生かす 鹿島次期社長、天野裕正氏

 「東京ポートシティ竹芝」、「Otemachi One」(大手町ワン)、「東京ミッドタウン日比谷」-。東京都心に続々と誕生した大型開発案件を指揮した。

 平成26年4月から7年間、専務や副社長として東京の建築部門を率い、昨年5月に完成した竹芝のプロジェクトなど「鹿島を代表する工事」を進めてきた。「東京で7年間やってきたことを生かしたい」と抱負を語る。

 最も楽しく印象に残っている仕事は、平成初期に手掛けた静岡県のJR浜松駅前にある「アクトシティ浜松」の開発工事だ。当時、超高層ビル建築を指揮していた押味至一(おしみ・よしかず)現社長の「後方支援」に回っていたが、「日曜日は幼い子供を3人連れて、遠州の山紫水明を満喫した」ことがいい思い出となっている。

 「非常に難しいかじ取りになる」と述べるように、新型コロナウイルス禍に伴うオフィスニーズの変容、事業のデジタル化、脱炭素化など産業構造や人々の価値観が大きく変化する中での就任となる。「景気が良くなるのも悪くなるのも遅いのが建設業界。コロナ収束後の影響を慎重に見ていかなければいけない」と語った。(岡田美月)

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