金融

ドイツ銀、ボーナスで内憂 トレーダー増額も低賃金行員が不満

 ドイツ銀行はトレーダーへのボーナスを増額したことで、行内に不満を引き起こした。

 金融サービス業界の労組DBV委員長で、ドイツ銀監査役会の労組代表を務めたことがあるシュテファン・シュカルスキ氏は「低賃金の行員向けには資金がないとされる一方で、投資銀行のバンカーにどのようなボーナスが可能だというのか。このようなことを見るのは苦々しい」と電子メールでコメント。トレーダーのボーナスを引き上げ、給料をもっと必要としている他の行員への報酬増を拒むならば、ドイツ銀は「社会的な責任を放棄している」と続けた。

 関係者によると、ドイツ銀行は2020年のボーナス総額を18億ユーロ(約2337億円)超と、前年の約15億ユーロから拡大した。増額分の大半は、傑出した成績で同行の6年ぶり通期黒字の原動力となった債券トレーディングを中心とする投資銀行部門に振り向けられる見通しだ。

 一方でドイツ銀は、コールセンター子会社DBディレクトの給料をめぐりスタッフとの争いが長期化している。同社従業員は大幅な賃上げを求めて5週間にわたりストライキを実施。シュカルスキ氏は「一部のスタッフは「最低賃金をわずかに上回る程度の給料だ」と指摘した。

 DBディレクトの年次報告書によると、19年時点で同社の従業員は674人、年間の平均報酬は3万4100ユーロだった。ドイツ銀の投資銀行バンカーの平均は約23万500ユーロで、最高給の人は1300万ユーロ余りを稼いだ。

 ドイツ銀行の広報担当者はコメントを拒否した。(ブルームバーグ Steven Arons)

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