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米大統領が演説、車5割電動化「後戻りない」 燃費規制も強化…難題も

 【ワシントン=塩原永久】バイデン米大統領は5日、ホワイトハウスで演説し、2030年に新車販売の5割を電動化する目標について「後戻りすることはあり得ない」と述べ、実現への決意を示した。電気自動車(EV)の基幹部品などの国内生産を強化し、雇用創出につなげる意向も強調した。脱炭素化を政策主導で後押しするため、米政府は同日、自動車の燃費規制強化を発表した。

 バイデン氏はこの日、新車販売に占めるEV、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の割合を、30年に50%に引き上げる目標を明記した大統領令に署名した。

 署名に先立つ演説で、バイデン氏は、電動化の技術で「米国が主導権を取り戻す」と指摘。政府が野心的な目標を掲げて「脱ガソリン車」の流れを加速させ、EVの普及や基幹部品の蓄電池の生産で先行する中国に対抗する姿勢を示した。

 また、「問題は競争で先行するのか、置き去りにされるのかだ」と語り、中国や欧州との競争に打ち勝つとともに、国内へのEV関連拡大を増強し、中間層の雇用拡大や賃金上昇につなげる狙いを説明した。

 ただ、新車販売の半分を電動車とする目標の達成は「容易ではない」(自動車アナリスト)とされる。米国の20年実績は2%程度にとどまるとみられ、おおむね10%を上回る欧州諸国から大きく出遅れている。従来のガソリン車に比べ割高な車体価格や、1回の充電で可能な航続距離が不十分だとの見方は根強い。

 一方、米環境保護局(EPA)は同日、自動車の燃費規制を厳格化し、23年に平均燃費を10%、24~26年に5%向上させることをメーカーに義務付ける方針を公表した。政策主導で電動化を後押ししするため、政権は、EVの充電施設整備を盛り込んだインフラ投資法案の実現を急いでいる。

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