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「納車まで2年待ちもザラ」それでもキャンピングカーに乗り換える人が増えている納得の理由 (3/3ページ)

 ■「大切な家族」と一緒に旅ができる魅力

 キャンピングカーはペット連れの人にも人気がある。

 「ペットと泊まれる宿」は少しずつ増えているようだが、出かけたい先にそうそう都合よくあるとは限らない。また、ほとんどの施設が「犬」を想定しているので、その他の動物を飼っている人が利用できる宿はさらに少ない。

 解決策として、ペットホテルやペットシッターという手もあるが、お金もかかるし、そもそも大切な家族の一員を置いて出かけることに抵抗を感じる人もいる。その点キャンピングカーなら、一緒に連れて行けるしコストもかからない。

 実際、キャンピングカー愛好家にはペット連れの人が多い。私がこれまで見てきただけでも、犬、猫はもちろん、ウサギ、インコ、タカ、フクロウ、カメ、サル、ヘビ……実にさまざまな「大切な家族たち」がいた。ちなみにわが家は猫6匹を連れている。

 日本RV協会の調べによれば、35.4%の人が、キャンピングカーで旅をする目的の一つに「ペットを連れていく」を挙げているという。ペットブームとキャンピングカーブームがシンクロしているともいえそうだ。

 ■災害時には「シェルター」の一面も

 さらに「災害時のシェルター」としても使える。地震や台風などの自然災害で一番困るのは電気・水道などのインフラが止まることだ。キャンピングカーは小さくとも、ある程度のインフラを自前で備えている。

 避難所などではプライバシーの確保が難しくなるが、キャンピングカーがあれば家族専用の個室をもてる。しかも手足を伸ばして寝られるから、エコノミークラス症候群の心配も少ない。

 東日本大震災以降、避難のスタイルもレギュレーション(決まり)も変わりつつある。自治体によって呼び名は異なるが「指定避難所外避難者」という、車や自宅(崩壊の危険がないことが前提)にいても、被災者としての支援が受けられる制度が整備されつつある。

 有事の避難の際、「ペットは連れて逃げる」はもはや原則となっている。水もガソリンも常に満タン、バッテリーはフル充電、非常食や救急キットも常備。こうしておけば、愛犬や愛猫と一緒に逃げるときにも安心だ。

 「車が売れない」と言われて久しい。これは交通インフラとしての需要がなくなったからではなく、レジャーとしてのクルマに魅力を感じなくなったからではないだろうか。

 自動車メーカーも自社製品のオプションに「ベッドキット」を用意するなど、キャンピングカー市場に注目し始めている。マルチに使えて、災害時にも役に立つ、そんなキャンピングカーの人気はまだまだ続くのではないだろうか。

 

 渡部 竜生(わたなべ・たつお)

 キャンピングカージャーナリスト

 サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)。YouTubeチャンネル「キャンピングカー坊主めくり」開設。

 

 (キャンピングカージャーナリスト 渡部 竜生)(PRESIDENT Online)

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