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飲食店の予約ドタキャン防止に? いま「クーポンサイト」が再び注目されるワケ (2/2ページ)

SankeiBiz編集部
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 ドタキャン被害額1.6兆円

 経済産業省が2018年11月に公表した「No show対策レポート」によると、無断キャンセルによる飲食業界の被害額は年間で約2000億円と推計されている。予約全体に占める無断キャンセルの割合は0.9%。さらに予約日の1、2日前に生じるキャンセル(ドタキャン)も加えると発生率は6%強に達し、被害額は約 1.6 兆円 にも及ぶとみられている。

 過去には刑事事件に発展したケースも。2019年6月、東京・有楽町の居酒屋(当時)に電話をかけ、1人1万3000円の飲食コース17人分を虚偽予約し、店の営業を妨害した男が、のちに警視庁に業務妨害容疑で逮捕されている。この店と都内にある系列店計5店舗(同)では同じ日に75人分、総額約51万円に上る予約が無断キャンセルされていたという。

 経産省のレポートでは、一定の確率で発生する被害を穴埋めするため、店側が通常のメニュー料金に無断キャンセル被害額を転嫁していた例もあったとされる。「No Show」は一般の消費者にとっても看過できない問題といえる。

 auコマース&ライフによると、飲食店が新規の客を獲得する場合、これまではグルメサイトに広告を出し、集客につなげるのが一般的だったが、広告費用は店側が毎月支払う必要のある固定費となり、消費が冷え込んだコロナ禍では負担になっていたという。

 これに対し、クーポンサイトでは割引額の大きいチケットを販売することになり、店側の利益は減ってしまうが、単価あたりの利益率は上がっているようだ。クーポンサイトはチケットが販売されるごとに一定の手数料がかかる「成果報酬型」で固定費はかからないうえ、食材の在庫リスクや無駄な人件費も抑えられているためだ。

 共同購入型クーポンサイトで起こった過去の騒動の反省も踏まえ、auコマース&ライフでは店舗側の審査を徹底。店舗を利用した消費者の反応にも常に注視しているという。auコマース&ライフの藤本さんは「No Show問題や食品ロスに悩む出店店舗さまとお客さま、われわれ運営会社の3者が満足できる社会をつくっていきたいです」と話している。

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