大正製薬、ドリンク剤てこ入れ ラベルに効能 品ぞろえ強化

2010.3.11 05:00

 大正製薬は10日、主力のドリンク剤ブランド「リポビタン」シリーズから、脂肪の代謝を促すドリンク剤「リポビタンFB」を19日に発売すると発表した。希望小売価格(100ミリリットル入り)は199円。シリーズ27番目の商品で、品ぞろえの強化により不振が続くドリンク剤事業のてこ入れを図りたい考えだ。

 新商品は、健康食材として注目が集まっているラム肉などに含まれ、体内で脂肪の代謝に関与する成分「カルニチン」を新たに配合した。代謝によってエネルギーが生み出されるため、疲労の解消に効果があるという。さらに、ラベルには「脂肪の代謝をサポートしエネルギーを作り出す」などと明記し、シリーズとしては初めて成分の効能をラベルでアピールした。

 全国の薬局、ドラッグストアやコンビニなどで販売する。発売からの1年間で8億円の売り上げ(出荷ベース)を目指している。

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 【予報図】

 ■特徴アピール 市場底上げ

 大正製薬はドリンク剤市場でトップシェアを誇る。しかし、主力のリポビタンシリーズは、2009年度の売り上げが前年度比6%減となる見通しで、販売不振が目立つ。

 民間調査会社の富士経済によると、ドリンク剤の市場規模は07年の1739億円から08年には1717億円に減少、09年は1687億円とさらに縮小したとみられる。背景には、景気悪化に加え、ダイエットや酒酔い防止といった、特定の目的に特化したゼリー系飲料や健康飲料が伸びてきていることがある。消費者のニーズが細分化する中で、具体的な効果が分かりにくい“定番”のドリンク剤は苦戦を強いられている。

 大正製薬は05年にカロリーを抑えた「リポビタンファイン」、08年にアミノ酸を配合した「リポビタンアミノ」を発売するなどして、消費者ニーズをつかもうとしているが、状況を打開するまでには至っていない。そこで乾坤一擲の策として打ち出したのが今回の成分の効能をアピールするラベル。製品の特徴をわかりやすくアピールすることで、多様化する需要を取り込もうという戦略だ。

 リポビタンシリーズは大正製薬全体の売り上げの3割弱を占める。販売不振が経営に与える影響は大きいだけに、同社は「今後も魅力ある新製品を出してリポビタンブランドを強化していきたい」という。大正製薬の新たな試みが消費者ニーズをうまくつかむことができるかどうか、ドリンク剤市場の行方はその成否にかかっている。(中村智隆)

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