HDD4000個分の処理能力 日本IBMのフラッシュストレージ

2013.4.13 08:15

 日本IBMは12日、記憶媒体に電源を切ってもデータが消えないフラッシュメモリーを使用した大規模記憶装置「IBM FlashSystem」を15日から出荷すると発表した。

 IBMでは今後3年間で10億ドル(約995億円)の研究開発費を投じ、フラッシュメモリーを利用した他の製品の開発などを図る。

 コンピューターなどの記憶媒体にフラッシュメモリー採用した製品は、フラッシュストレージとよばれ、普及しているハードディスクドライブ(HDD)と比べ、小型で動作が速く消費電力も低減されるとして採用が進んでいる。

 日本IBMの新製品は、独自のデータ格納・処理システムにより、HDDを用いた記憶装置の4000個分もの処理能力を備え、システムの保守費用などのコストも40%削減する効果があるという。価格は840万9600円からで、IBMでは専門の販売組織を立ち上げる。

 フラッシュストレージは、スマートフォン(高機能携帯電話)などでSSD(ソリッドステートドライブ)として搭載が進むほか、企業の基幹システム向け記憶装置でも採用が進む。

 東芝は自社のNANDフラッシュメモリーを採用した「Violin 6000シリーズ」を昨年から販売するほか、日立製作所や東京エレクトロングループなども大規模記憶装置向けの製品を取り扱う。

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