マクドナルド原田氏、教育への貢献「人生の集大成」に

2014.3.28 06:13

 ベネッセホールディングス(HD)は27日、社外取締役を務める日本マクドナルドHDの原田泳幸会長(65)を会長兼社長に迎えると発表した。福島保社長(61)は代表権のある副会長に、福武総一郎会長(68)は最高顧問に就く。6月21日付。

 「IT、外食、今度は教育産業。異なる3業種で社長をできることは幸せだ」と、ベネッセホールディングスの会長兼社長に就くことを感慨深げに語る。

 日本NCR、米アップル日本法人、日本マクドナルドと、「社会人になってから44年間、グローバル企業で経験を積んできた」だけに、「日本企業のグローバル化、そして日本人がグローバル事業のリーダーになる」ことの重要性を実感する。

 「日本の教育は世界的にみても合理的なシステム」と評価するが、海外の若者と比べ、「主体的に学んでいく力」の不足を指摘。

 その中で、ベネッセの「進研ゼミ」の強みである自ら学ぶ教育の普及を「人生の集大成として取り組む」覚悟だ。

 少子化の影響で会員数を減少させたベネッセにとっても、今後のデジタル化で競争力を上げると同時に、アジアを中心とした海外展開が不可欠で「(IT、外資の)経験が生かせる」と意気込む。

 自身も小学校低学年の息子のパパ。ベネッセが始めたタブレット端末を活用するオンラインサービスの利用者でもあり、ユーザー目線で「ベネッセの改革を進める」考えだ。(平尾孝)

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