「居てくれるだけで心が和む」深津絵里さん 竹取物語で新機軸

2014.6.23 07:00

 「踊る大捜査線」シリーズや三谷幸喜監督の「ステキな金縛り」など人気映画やドラマに引っ張りだこの演技派女優、深津絵里さん。シリアスからコミカルまで幅広い演技でいつも魅せてくれる彼女が今回、住友生命保険の新CMで挑んだのは、日本最古の物語として伝えられる「竹取物語」の世界だ。

 CMは竹林の中で光る竹の竹取の翁夫婦とスーツ姿の深津さんが何やら話しているシーンから始まる。「もうどちらかお分かりなんですか?」と聞く深津さんに「予定では女の子と」とうれしそうに答える翁の妻。深津さんも「楽しみですね」とまぶしい笑顔を見せる。

 どこからどう見てもあの「かぐや姫」の世界だが、ここから始まるのが、なんと昔話とは場違いの保険のコンサルティングだ。深津さんは「お子さま一人が大学を卒業するまでにどれくらいの教育費が必要と考えますか」「大学まですべて国公立だったときの概算です」などとタブレット型端末を夫妻に見せながら説明する。

 深津さんの感じが良く分かりやすい説明に翁夫妻も「これ私立だとまた変わりますよね」「例えば中学から私立とか」とどんどん引き込まれていく。そのたびに深津さんは端末を操作してプランを提示。「これ触ってみてもいいですか」と端末の操作にも興味津々な翁に「どうぞどうぞ」と深津さんがにこやかに答える。

 CMで紹介しているのは保険のさまざまシミュレーションを気軽に体験できる住生の新たなコンサルティングツール「未来診断」。ただ、ツール以上に翁夫妻とテンポ良い会話を繰り広げる深津さんの感じの良さに魅了されてしまう。

 撮影は竹取物語の世界観に合う竹林を求め、九州のとある里山でロケを敢行。前日までの雨で現場はぬかるみ、やぶ蚊が大量発生していたが、深津さんの共演者のセリフ回しも考えた演技やスタッフへの気配で現場の雰囲気は良かったのだとか。どんな場面でも周囲を魅了する女優魂はさすがだ。

 居てくれるだけで心が和む日本に数少ない女優といっていいだろう。

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