ジャパンディスプレイ、年初来安値でストップ安のまま取引終了

2014.10.16 17:06

 中小型液晶パネル製造大手、ジャパンディスプレイの株価が16日の東京株式市場で急落し、年初来安値を更新してストップ安で取引を終えた。前日発表した業績下方修正で嫌気され、売りが殺到した。

 この日の東京市場は全面安となり、売りに拍車がかかった。午前は取引終了前に前日終値より18・2%下落し、80円安い359円まで下げて一時ストップ安となった。1円上げて360円で午前の取引を終了。値下がり率18.0%は東証1部の値下がり率トップとなった。

 午後は再び359円でストップ安となり、このまま終値を迎えた。終値段階での値下がり率はエクセルに続く2位だった。

 同社は前日、埼玉県の深谷工場を2016年4月に閉鎖すると発表。これにともない、今期(2015年3月期)の連結最終損益を従来予想の268億円の黒字から一転、100億円の赤字へと下方修正した。工場閉鎖の特別損失だけでなく、販売不振も響き、営業利益も400億円から65億円に下方修正した。

 産業革新機構のもと、日立製作所、東芝、ソニーなどの中小型液晶ディスプレー事業を統合して鳴り物入りで設立。今年3月に上場したが、エルピーダやルネサスエレクトロニクスと同じく事業統合後の不振に陥った。

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