セイコーエプソン、家庭用プロジェクター ワイヤレスでスマホと接続

2015.8.21 05:00

 セイコーエプソンは20日、スマートフォンやタブレットにワイヤレスで接続して大画面の映像を自宅で楽しめる家庭用プロジェクターの新製品「EH-TW5350」を27日に発売すると発表した。従来製品よりも画質を高め、3D映像の奥行きも調整できるようにした。今後1年間で家庭用プロジェクター全体で約3万5000台を販売する計画で、国内トップのシェア7割を確保したい考えだ。

 新製品の想定価格(税別)は約10万5000円で、80型スクリーンとセットだと約11万円。無線LAN(構内情報通信網)を内蔵し、ワイヤレスでスマホやタブレットから写真や動画を投写することができる。重さも約3キロとコンパクトで、持ち運びや収納にも便利だ。

 家庭用プロジェクターの国内市場は、薄型・大画面テレビの急激な低価格化の影響で伸び悩んできた。

 しかし、6畳間のスペースでも3D対応の映画などを100型の大画面で見ることができ、価格も10万円を切るセイコーエプソンの「EH-TW5200」が発売された2013年以降は回復傾向にある。今年の販売台数は「4万5000台に達する」(エプソン販売の鈴村文徳取締役)との見方もある。

 ソニーやJVCケンウッドも、フルハイビジョンの4倍の解像度を持つ「4K映像」を再現したり、CDの音質を上回る「ハイレゾ音源」の再生にも対応できたりする製品を相次いで投入している。

 セイコーエプソンは27日から新製品を4日間3000円で貸し出すサービスも開始する。家庭用プロジェクターの普及を促進するため、10月30日~11月3日には複合施設「二子玉川ライズ」(東京都世田谷区)で無料体験イベントを開催し、富裕層を中心にアピールしたい考えだ。

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