食品各社「健康」カップ麺を相次ぎ投入 ターゲットは女性や中高年

2015.11.28 06:51

 食品各社が一般的な商品に比べて糖質やカロリーを抑えたカップ麺を相次いで投入している。生活習慣病予防など健康への意識が高まる40~60代の消費者や、カロリーが気になる女性の需要を開拓するのが狙いだ。

 明星食品は、一般的なカップ麺と比べて糖質を50%抑えたカップ麺の新ブランド「ローカーボNoodles」(税抜き価格180円)を2日、発売した。小麦に混ぜるでんぷんの種類や食物繊維の量などを見直すことで糖質の半減に成功した。

 さらに、5月に投入した低糖質カップ麺「はじめ屋」(同205円)も同時にリニューアル。健康意識の高い人向けの商品ラインアップを強化した。糖質は過剰摂取すると肥満や糖尿病の原因になるとされており、明星食品の松尾昭英社長は「低糖質カップ麺の参入企業が増え、市場は近い将来、100億円規模になる」とみる。

 一方、日清食品は主力ブランド「カップヌードル」で、女性をターゲットとした低カロリー商品「カップヌードルライトプラス」(同180円)を3月から投入している。油の使用量を減らしたほか、麺にレタス2個分の食物繊維を練り込むなどして、カロリーは198キロカロリーと通常のカップヌードルよりも約4割抑えた。狙い通り女性の評価を得て、発売からわずか3カ月で累計1000万食を販売する大ヒットとなった。

 健康を意識したカップ麺では、エースコックも、だしのうま味にこだわり、塩分を30%抑えた「だしの旨味で減塩」(同113~180円)シリーズを展開。新商品投入の動きが広がっており、消費者の認知度が高まるとともに、販売競争は激しくなりそうだ。

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