「最初はゴルフ」ディーゼル車投入へ VWジャパン、車種拡充で巻き返し

2016.5.23 07:04

 フォルクスワーゲン(VW)グループジャパンのティル・シェア社長は22日、主力車「ゴルフ」のディーゼル車を国内に投入する方針を明らかにした。投入時期は表明しなかったが、年内にも発売する見込み。国内販売の約5割を占める主力車のラインアップを強化し、ディーゼル車の排ガス不正問題で落ち込んだ販売の回復を目指す。

 シェア社長は同日、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、「力強い走りと燃費効率の良いディーゼル車を国内に投入したい。最初はゴルフになる」と述べた。VWはディーゼル車を国内で販売しておらず、中型セダン「パサート」のラインアップに今年初めに追加する予定だった。

 だが、昨年9月に米国で排ガス不正が発覚して発売を延期。燃費の良さなどで人気が高まるディーゼル車戦略で、競合するメルセデス・ベンツやBMWに後れをとっていた。そのためゴルフを第1弾として巻き返しを図る。

 また、2015年度の輸入車市場で首位を奪われたメルセデス・ベンツに対抗するため、シェア社長は「新たな市場を開発する」と語った。具体的には、次世代の環境対応車とされるプラグインハイブリッド車(PHV)としてゴルフに続き、パサートを来月から追加することを明らかにした。

 シェア社長は排ガス不正問題について、「ご迷惑をかけたことは残念で謝りたい」と改めて話した。その上で、全国約250拠点の販売網を生かしてサービスを充実し、「信頼回復に努めたい」と述べた。

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